遺言執行者がいる場合、相続人が遺言の内容と異なる財産の処分をすることはできず、これに違反して相続人が行った行為は無効となる。ただしその効果は善意の第三者には対抗することはできない。
相続債権者や相続人の債権者が、相続財産に対して行った差押等については、善意悪意を問わず、先に登記をした者が優先される。
不動産登記
民法(相続法)改正|遺言執行者の権限の明確化と行為の効果
遺言執行者は、遺言の内容を実現するため、相続財産の管理など遺言執行に必要な一切の行為をする権利義務を有することが明確化され、相続人に対して直接効力が及ぶものとなる。相続人の代理人であることは否定された。
「特定財産承継遺言」の対抗要件を備える手続きについては、受遺者も遺言執行者も両方がすることができるようになった。
民法(相続法)改正|共同相続における権利の承継
共同相続時において、遺言や遺産分割によって法定相続分を超えた遺産を承継した相続人は、登記などの対抗要件を満たす手続きをしなければ、自らの法定相続分を超過する部分については、第三者に対抗することができないこととなった。債権の場合には、例外として権利を承継した相続人の単独による通知も認められることとなった。
民法(相続法)改正|自筆証書遺言の方式緩和
自筆証書遺言に財産目録を添付する場合、印刷した目録や預金通帳のコピーを財産目録として添付することができ、財産目録については自書することを要しない。作成見本付き
民法(相続法)改正|配偶者居住権
配偶者の居住権確保や生活保障のために、新たに配偶者居住権が創設 被相続人の死亡後、配偶者の居住権保護や生活保障のために配偶者居住権が創設された。配偶者居住権を取得した配偶者は、原則として、死亡するまでの間、居住建物を無 […]
特別受益と相続分のないことの証明書
特別受益と相続分のないことの証明書(特別受益証明書) 被相続人から生前に贈与等によって多額の財産を譲り受けていた相続人がいる場合には、その相続人は遺産を相続することはできません。他の共同相続人は、生前に財産を譲り受けた相 […]
被相続人の最後の住所と登記上の住所が異なる場合
被相続人の最後の住所と登記上の住所が異なる場合 被相続人の最後の住所と登記記録上に記載されている住所とが異なっている場合、被相続人の本籍と登記記録上の住所が同じであれば、所有者名義人の表示変更登記をすることなく、相続登記 […]
相続登記申請と遺言書の文言「相続」と「遺贈」との違い
相続登記申請と遺言書の文言「相続」と「遺贈」との違い 被相続人が、特定の不動産を特定の相続人または相続人以外の第三者に譲り渡す旨の内容の遺言を残していた場合、遺言に記載された文言や譲り渡す相手方によって、法律行為の分類が […]
相続登記に必要な戸籍謄本とその種類
戸籍謄本の種類と相続登記に必要な戸籍謄本の範囲 相続登記の申請には被相続人や相続人の戸籍謄本や除籍謄本などの各種戸籍を提出する必要があります。 戸籍謄本を取り寄せることで、被相続人が死亡したことや相続人が誰であるかを特定 […]
戸籍謄本などの書類は返却してもらえるのか
相続登記で提出した戸籍謄本などの書類は 返却してもらえるのか? 相続登記の申請をするときには、戸籍謄本や遺産分割協議書などを法務局に一緒に提出する必要があります。これらの書類は一部を除いて原本返却の手続きをすることで、登 […]