民法改正

民法(債権法)改正|危険負担

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
危険負担 債権者主義を廃止

批判の多かった債権者主義を廃止

1.危険負担に関する規定の削除

ポイント

  • 目的物や売主の責任にかかわらず目的物が滅失した場合、買主は契約の解除をすることができます。

理由

  • 現行民法では、売買契約の目的物が特定物の場合、契約締結後に、売主の責任によらずに目的物が滅失したときでも、買主は代金を支払う必要があること(債務者主義)批判が多くありました。
  • 改正民法では、目的物の引渡し前のリスクは、債務者である売主が負うことになります。

実務への影響

  • 実務上、債権者主義を排除する特約を設けることで対応していましたが、これが不要となります。
  • 債務者は、契約解除をすることもできますし、契約解除することなく、債権者からの給付請求について拒絶することができます。

2.債務者の危険負担等

ポイント

  • 当事者双方の責めに帰すことができない事由による履行不能の場合、反対給付の権利が自動消滅するのではなく、反対給付の履行拒絶権とすることとなります。
  • 上記において、自己の反対給付債務を確定的に消滅させたい債権者は、債務不履行による契約解除をすることとなります。

理由

  • 債務不履行による契約解除の要件として相手方の帰責事由が不要となる改正法の規律との整合性をとる必要があるため。

実務への影響

  • 主張立証責任の観点からは、自己の債務の履行を拒絶したい債権者は、債務者の債務が履行不能になったことのみを主張すれば足り、これを否定したい債務者は、履行不能について債権者に帰責事由があることを主張立証し、本規律の適用を求めることになる。

民法(債権法)改正の重要論点 TOPへ戻る

【改正法(新条文)】

第534条(債権者の危険負担)及び535条(停止条件付双務契約における危険負担)につき削除

(債務者の危険負担等)
第536条 当事者双方の責めに帰することができない事由によって債務を履行することができなくなったときは、債権者は、反対給付の履行を拒むことができる。

2 債権者の責めに帰すべき事由によって債務を履行することができなくなったときは、債権者は、反対給付の履行を拒むことができない。この場合において、債務者は、自己の債務を免れたことによって利益を得たときは、これを債権者に償還しなければならない。

民法(債権法)改正の重要論点 TOPへ戻る

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントを残す

*